活動報告  平成24年3月~平成24年5月

 

災害廃棄物処理施設視察  ~岩手県大槌地区・山田地区~ 

平成24年5月30日(水) 視察議員:兼髙 正男

 

 3・11東北大震災での岩手県における災害廃棄物の量は約476万トンで岩手県内で一年に発生する一般廃棄物量の約11年分にあたる。これまでに仮置き場・処理施設を設置して いるがその膨大ながれき量や、仮置き場からの火災の発生、夏場の悪臭や蚊・ハエ等の異常発生が懸念されており早期の復旧・復興を望む地域住民の大きな課題となっている。
 特に今回、本市が試験焼却の受け入れを表明している山田町の災害廃棄物は深刻であり、その災害廃棄物量は35万9千トンで通常の廃棄物処理量の約67年分、そのうち2月末までに処理 できたのは全体の約5%である。施設を最大限活用しても県内で3年以内に処理可能な量は約125万tで、岩手県内だけでは処理できず広域処理が必要との説明があった。

 大槌地区災害廃棄 物破砕・選別業務を実施している施設、山田町の災害廃棄物破砕・選別施設や仮置き場は、公園用地や民間農などを利用して広大な土地に設定されている。被災現場から搬入された被災 がれきの一部は種類毎に大量に山積みされ超大型の破砕・選別機械によるがれきの分別処理が行われていた。人力による選別もされていて廃棄物の種類・量などの変動への対応も確実に 実施されており、破砕・選別ヤードには大型テントも設置されフル稼働の体制が整っていた。
 既に本市で試験焼却のため搬入予定の木材がれきはチップ化、選別されて一部山積みにして保管されていた。今回の試験焼却、本格受け入れで一番懸念されている放射能汚染の有無に 対しては、定期的に測定が実施されており搬出時にも最終的な測定が義務付けられている。今回の現地視察で選別チップ化されたがれきの測定を実施し基準値以下であることを確認する 事が出来た。

 

 

六ヶ所村視察

平成24年5月28日(月) 視察議員:佐藤 成子

 20数年前、青森市に住んでいた頃、原子燃料サイクル施設の開発が始まっており、まだ何もないただただ広大な土地に道路だけが建設されていたのを見学している。なぜこんな列島 の端に建設するのか、危険はないのかと思った記憶がある。
 日本原燃の所長の説明では、今六ヶ所村には「使用済燃料受入貯蔵施設」「ウラン濃縮工場」「低レベル放射性廃棄物埋設センター」「高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター」があ り、日本で唯一の施設である。今後、今年10月竣工の「再処理工場」2016年竣工の「MAX燃料工場」が稼働する予定とのこと。

 現在日本のエネルギーは、原子力発電が約3割を占めているが、発電所を稼働させるか否か、代替えエネルギーをどうしていくかなど課題は多い。かなり厳しい警備を通過しながらの 視察。核を持たず、濃縮ウランの再処理が許可されているのは日本だけとのことだ。施設の中に核査察官が24時間常駐しており、物々しい感じがした。
 核の平和利用は、安心安全の担保なくしては考えられない。3・11の教訓をどう生かすかが問題だ。ちなみに、あのように破損した燃料はここでは処理できないとのことだった。

 

 

エネルギー政策調査 ~浜岡原子力発電所・武豊メガソーラ・東郷水力発電所~

平成24年5月22日~23日
参加議員:望月厚司・兼髙正男・中山道晴・水野敏夫・遠藤広樹・尾﨑剛司・池邨善満・後藤哲朗



 「浜岡原子力発電所」・「武豊火力発電所」・「愛知用水東郷発電所」に伺い現地を視察し調査を行った。
 浜岡原子力発電所においては、東日本大震災を受けて 新たな浸水防止対策・冷却機能確保等の強化・防波壁の概要等、現状の対策と今後のスケジュールについて調査を行った。



 武豊火力発電所においては、浜岡原発の停止に伴い長期計画停止中の火力発電所の復旧状況、並びに火力発電所に隣接する太陽光発電所「メガソーラたけとよ」の調査を行った。 太陽光発電施設の敷地面積は14万㎡で、年間発電量730万kWhとのことで、一般家庭の年間消費電力に換算すると4人世帯の平均で2,000世帯分を超える家庭の年間消費電力量が想定される。


 愛知用水東郷発電所においては、小水力発電施設の調査を行った。年間の発電計画は「メガソーラたけとよ」と同様であったが、太陽光発電とは違い安定した電力並びに昼夜問わず 発電し続けることができる同施設は本市にとっても活用検討の必要性があると考える。

 

 

浜松市議会との情報交換会議

平成24年4月12日

 同じ静岡県内の政令市である浜松市の会派「市民クラブ」の皆さん6名と第2回情報交換会議を開催した。
 今回議題としたテーマは以下の5つ。

  1. 議員定数削減について
  2. 津波対策について
  3. 震災による環境変化に伴う企業誘致及び留致について
  4. 浜松市の小中一貫教育と保育行政について
  5. 浜松市市民マスコット「家康くん」と静岡市駿府城及び久能山東照宮について

 限られた時間の中で活発な意見交換が行われ、特に議員定数削減では浜松市が54名から46名に削減した事に対し、様々な質問があり参考となった。

 

 

商店街活性化政策調査 ~大分県豊後高田市「昭和のまち」~

平成24年3月26日~27日
参加議員:兼髙正男・中山道晴・佐藤成子・遠藤広樹・池邨善満・後藤哲朗

 豊後高田市中心市街部の商店街は、昭和40年代までは国東半島で最も栄え、300店ほどの商店街であったが、大型店の郊外出店や過疎化のため衰退し、近年は寂れた状態であった。 しかし、商店街をなんとか活性化したいとの思いから自分たちでできることをやろうということで、地元の方が中心となった議論が始まった。結果、昭和30年代以前の古い建物が約7割 も残っていることを最大限活用し、昭和の30年代の街並みを再現した「昭和のまち」がつくられた。
 最初7店舗だった商店も2006年には38店に広がりを見せ、現在では27万人の観光客が訪れている。地方都市再生の成功例として注目されており、2006年にはJTB交流文化賞優秀賞を 受賞している。静岡市でも静岡の色を出す施策が必要であり、おもてなしの心をもった対策が必要だ。

 

 

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2011. 12~2012.3
2011. 9~12
2011. 7~10
2011. 5~7